柔らかく優しい印象のあるピンクはバラの花色のなかでもひときわ女性的な花色ではないでしょうか。
たおやかな花色のピンク色には安らぎを感じさせるリラックス効果があり、幸せな気持ちを呼びこむ色とも言われています。幸せ気分は女性ホルモンの分泌も促します。ピンクは女性らしさを助け、そして幸せを運ぶ色でもあります。
本稿は、女性に美と幸せをとどける魔法の花色、ピンク系統のバラを紹介します。
目次
おススメのピンクのバラ
400種類以上の広い意味でのピンク系統のなかから選んだお勧め品種を紹介していきます。本稿は、樹形別の分類ではなく、色(赤系統)に着目した紹介です。
[ご覧いただく写真の下部に、育てやすさの目安として「超初心者」、「初心者」、「中級者以上」、「上級者」の4つのどれかと、その品種の特徴について管理人のコメントを付けています。]
アブラハム・ダービー〈シュラブ〉
アプリコットが混じるピンク色のロゼット咲き、「アブラハム・ダービー」。
※「ロゼット咲き」などの花の形についてはこちら。
⇒ 花びらと花のかたちで見る「花の表記」の読み歩き
花つき、花もちともによく、強いフルーティーな香りも魅力。[強香]
うどんこ病への耐性は「普通」程度だが、黒星病には「やや強い」。各種の薬剤散布を行うと安心だが、「強い」樹勢も相まって薬剤散布なしでも生き残りやすい。
開花サイクルは[強い]四季咲き。
なお、 シュラブってなに?|多様・多彩なバラの個性が集まるシュラブ樹形の魅力 でシュラブ樹形の特徴と魅力を紹介しています。ご覧いただくとより一層シュラブ樹形のバラを楽しめるようになります。
アライブ〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
赤紫が混じるピンクのロゼット咲き、「アライブ」。
特筆すべきは非常に強い香り。フルーツの甘い香りがある。[強香]
うどんこ病への耐病性は「普通」程度であるものの、黒星病に「強い」ので比較的育てやすい。樹勢も「強い」。
開花サイクルは四季咲き。
なお、 ハイブリッド・ティーってなに?|新時代を開いた現代バラ誕生の物語 でハイブリッド・ティー系統の特徴やバラ界における意義について説明しています。ご覧いただくと一層ハイブリッド・ティーのバラが楽しめるようになります。
アンジェラ〈木立ち性|フロリバンダ〉
かわいらしいローズピンクのカップ咲き、「アンジェラ」。
うどんこ病と黒星病の両方に「極めて強く」、薬剤散布の必要がまったくない優れた耐病性品種。
花つきがよく多花性でよく咲く。花もちも良く、とにかく長所が多い。惜しむらくは香りのなさ(無香)と誘引のしづらさだが、総合的にみてそれらを問題と感じない。
フロリバンダ樹形と分類されているが、日本での実態はつるバラ。
開花サイクルは四季咲き。
※ 誰でも育てられるファーストローズに最適なバラ[アンジェラ]の栽培実感 で詳しく紹介しています。
なお、 フロリバンダってなに?|枝先がブーケのように咲くバラの楽しみ方 でフロリバンダ系統の特徴を紹介しています。ご覧いただくとより一層フロリバンダのバラを楽しめるようになります。
ウィミィ〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
薄いピンクの下地に濃いピンクが重なる半剣弁高芯咲きのバラ「ウィミィ」。その咲きはじめの写真。
うどんこ病には「やや強い」が、黒星病への耐性は「普通」程度。樹勢が「強く」生長が早い。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
エデン・ローズ〈つるバラ〉
パープルピンクの半剣弁高芯咲き、「エデン・ローズ」。
大輪系のつるバラ。透けるほどに特に薄い花びらが印象的。
うどんこ病・黒星病ともに「やや強い」。また樹勢も「強く」、しかも春の一季咲きの点も相まって薬剤散布はまったく不要。香りも強い。
充実して大きく育った株が春の満開を迎えたとき、大輪のピンク花に包まれる場所はまさしく「エデン[天国]」の名に相応しい至福の空間をなす。
四季咲きでない点だけが残念でならないが、それでも見応え十分。春に訪れる天国を心待ちにして月日をおくりたい。
開花サイクルは春の一季咲き。
エルミタージュ〈木立ち性|フロリバンダ〉
中心が濃いピンク色になるカップ咲き、「エルミタージュ」。
花色は抜群に美しいが、うどんこ病・黒星病ともに「普通」程度の耐病性のため薬剤散布が必要。
強くはないが香りもある。[微香~中香程度]
開花サイクルは四季咲き。
オーギュスティーヌ・アレム〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
花びらの表裏で花色が異なる[表はやや紫が混じるシルバーピンク。裏はディープピンク。]珍しい花色の「オーギュスティーヌ・アレム」。
うどんこ病・黒星病の両耐病性にともに「やや弱く」、樹勢も「普通」程度のため薬剤散布が必要。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
ガートルード・ジェキル〈シュラブ〉
濃いピンクのロゼット咲き、「ガートルード・ジェキル」。
うどんこ病と黒星病ともに「普通」程度の耐病性のため薬剤散布が必要。ただし樹勢が「強い」ので薬剤散布をしなくてもやられづらい。
香り[ダマスク香]が強く、大きく育ったガートルードジェキルは圧巻の株になる。
開花サイクルは返り咲き~四季咲き。
カウンティ・フェア〈木立ち性|フロリバンダ〉
薄いローズピンクの半八重咲き、「カウンティ・フェア」。
うどんこ病・黒星病ともに耐病性が「普通」程度で薬剤散布が必要。樹勢は「普通」。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
かおりかざり〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
アプリコットとピンクが混じったような色味のロゼット咲き、「かおりかざり」。
花つきが良く、花もちも良い。雨を浴びても花びらが痛みづらい。
うどん粉病・黒星病ともに耐病性が「普通」程度で薬剤散布が必要。樹勢も「普通」程度で少し手がかかる。
甘いフルーツの香り。[微香~中香]
開花サイクルは四季咲き。
薫野〈木立ち性|フロリバンダ〉
アプリコット~ベージュに中心部がクリームピンクのカップ咲き、「薫野(カオルノ)」。
花つきが良く、花もちも良い。
うどんこ病に「かなり弱く」、黒星病も「弱い」ので薬剤散布が必要。樹勢も「普通」程度で手がかかる。また雨で花弁が痛みやすい。
ダマスク香をベースとしてさまざまな香りが混じる強香。
開花サイクルは四季咲き。
クイーン・エリザベス〈木立ち性|グランディ・フローラ〉
ピンク色の丸弁平咲き、「クイーン・エリザベス」。1979年に栄誉の殿堂入り[世界ばら連合]を果たした世界的にも名高い銘花。
花つきと花もちがよく、ステムも長いので家庭用の切り花に向く。ただしとげが鋭いので扱いには注意。
うどんこ病の耐病性は「普通」だが、黒星病は「普通よりも弱い」。もっとも、樹勢が「強く」て、また強健なので薬剤散布をしなくても枯れにくい。
香りはあまりない。[微香]
開花サイクルは四季咲き。
※ 強健で枯れにくいバラ。栄誉の殿堂[クイーン・エリザベス]の栽培実感 で詳しく紹介しています。
クィーン・オブ・スウェーデン〈シュラブ〉
ソフトピンクのカップ咲き、「クィーン・オブ・スウェーデン」。
うどんこ病・黒星病の両方ともに「普通よりも強い」。株の生長過程では薬剤散布を推奨するところだが、充実してくると薬剤散布を行わなくてもやられにくい。
上へ上へと伸びるタイプのシュラブで枝ぶりは普通程度。支柱にしっかりと誘引するか、オベリスクなどに這わせるのがよい。
ミルラの甘い香りがある。[中香~強香]
開花サイクルは繰り返し咲き~四季咲き。
※ ベランダでも育てられるイングリッシュローズ[クィーン・オブ・スウェーデン」の栽培実感 で詳しく紹介しています。
コンパッショネイト〈木立ち性|フロリバンダ〉
薄いピンク色の丸弁カップ咲き、「コンパッショネイト」。
うどんこ病・黒星病の両耐性ともに「普通」程度のため薬剤散布が必要。樹勢も「普通」。
ほのかな香りがある。[微香~中香]
開花サイクルは四季咲き。
サマー・レディ〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
サーモンピンクの剣弁高芯咲き、「サマー・レディ」。
花もちがよく、またすっきりとしたステムで切り花に最適なピンクローズ。
うどんこ病に「やや弱く」、黒星病への耐性は「普通」程度。樹勢も「普通」程度のため薬剤散布が必要。
また、ハダニの被害を受けやすいので注意する。
香りは薄い。[微香]
開花サイクルは四季咲き。
※ハダニがもたらす被害の様子・特徴についてはこちら。
⇒ ハダニ|バラの害虫|葉の表面のかすり状紋様に要注意!それが寄生の印
サンクチュアリ〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
クリーム色にところどころピンク色が混じるバラ「サンクチュアリ」。
うどんこ病・黒星病の両耐病性ともに「普通」だが、樹勢が「強い」ので薬剤散布がなくても生き残りやすい。
香りはほぼない。[微香~無香]
開花サイクルは四季咲き。
シェラザード〈シュラブ〉
薄いピンクのベースに紫が混じるピンクの波状弁、「シェラザード」。
花色は気温によって深みを増したりするなど変化がある。花もちが良いので切り花として用いられなくもない。
うどん粉病の耐性は「普通~やや強い」が、黒星病耐性が「普通」程度であるため病気に強い品種とは言えず薬剤散布が必要。樹勢も「普通」程度で少し手がかかる。無消毒だと少し難しいかもしれない。
ダマスク香を基調に他の香りが複雑に混じる。[中香]
開花サイクルは四季咲き。
ジェンマ〈木立ち性|フロリバンダ〉
ローズピンクの丸弁咲き、「ジェンマ」。
照り葉と鮮やかな花色との対比が美しい品種。
うどんこ病・黒星病ともに「やや強く」育てやすい。樹勢も「強い」。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは返り咲き~四季咲き。
シャンテ・ロゼ・ミサト〈シュラブ〉
ダークピンクの花色にパープルが混じるカップ咲き、「シャンテ・ロゼ・ミサト」。
花色、香り、耐病性よしの優れた品種。
開花サイクルは返り咲き~四季咲き。
※詳しくは 初心者必見!4基準から導くおススメの『シュラブ』ローズ10選 の「シャンテ・ロゼ・ミサト」の項をご覧ください。
ストロベリー・アイス〈木立ち性|フロリバンダ〉
白地にピンクの覆輪、「ストロベリー・アイス」。
うどんこ病に「弱い」ものの、黒星病には「強い」ので安心して雨にあてられる。樹勢も「強い」。
枝を切り詰めて木立ちとして咲かせてもよいが、わりと長く枝を伸ばすので短めのポールやオベリスクなどに這わせて短めのつるバラとして扱うこともできる人気品種。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
ストロベリー・ヒル〈シュラブ〉
ほのかにオレンジが混じるサーモンピンクのロゼット咲き、「ストロベリー・ヒル」。
うどんこ病・黒星病の両耐性ともに「普通」程度のため薬剤散布が必要。樹勢も「普通」で少し手がかかる。
甘いダマスク香のなかに混じる刺激的なスパイス香が魅力。[強香]
開花サイクルは返り咲き~四季咲き。
セプタード・アイル〈シュラブ〉
ピンク色のカップ咲きのバラ「セプタード・アイル」。
うどんこ病・黒星病の両耐病性ともに「普通」だが、樹勢が「強い」ので薬剤散布がなくても生き残りやすい。
甘いミルラの香りがある。[強香]
開花サイクルは四季咲き。
つる桜霞〈クライミング/フロリバンダ〉
ピンクの半剣弁平咲き、「つる桜霞」。
うどんこ病・黒星病の両耐性が「普通」程度。クライミングタイプのため樹勢も「強い」が株が充実するまでは薬剤散布を推奨。
香りはほぼない。[微香~無香]
開花サイクルは返り咲き~四季咲き。
ティファニー〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
花びらの底に黄色みがあるのが特徴的。
枝先に1輪の大輪花を咲かせる典型的なハイブリッド・ティーだが枝数が多い品種なので花数が多い。
うどんこ病・黒星病の両耐性に「やや強い」ので比較的育てやすい。
強い香りも魅力。[強香]
開花サイクルは四季咲き。
ナエマ〈ラージ・フラワード・クライマー〉
パープルピンクのカップ咲き、「ナエマ」。
花色、香り、耐病性よしの優れた品種。
開花サイクルは返り咲き~四季咲き。
※詳しくは 初心者必見!4基準から導くおススメの『シュラブ』ローズ10選 の「ナエマ」の項をご覧ください。
ニュー・ドーン〈つるバラ〉
シルバーピンクで半八重のカップ咲き、「ニュー・ドーン」。
うどんこ病耐性は「普通」だが、黒星病には「かなり強い」ので葉が落ちることがほぼない。うどんこ病にかかってもあまり気にしないのがよい。樹勢も「強い」ので露地栽培をしていると大きく生長し、薬剤散布は必要ない。
特筆すべきは日陰でも順調に生育する点。「半日陰の環境×つるバラ×ピンクの花色」というカテゴリーでアンジェラに並ぶ最適品種。
やや弱いが香りがある。[微香~中香]
開花サイクルは返り咲き~四季咲き。
パシュミナ〈木立ち性|フロリバンダ〉
薄いグリーンが混じるホワイトの中心部がピンクになるカップ咲き、「パシュミナ」。愛らしい小輪[5cm程度]の花。
うどんこ病・黒星病の両耐病性ともに「やや強い」ので比較的育てやすい。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
パレード〈ラージ・フラワード・クライマー〉
ローズピンクの丸弁カップ咲き~ロゼット咲き、「パレード」。
うどんこ病への強さは「普通」程度だが、黒星病は「やや強い」。「強い」樹勢も相まって育てやすい。薬剤散布は不可欠ではないが、初期は消毒をしたほうが安定して生長する。
香りもある。[微香~中香]
開花サイクルは返り咲き~四季咲き。
※ 果汁感がある黒星病に負けないつるバラ。花の[パレード]の栽培実感 で詳しく紹介しています。
パローレ〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
マジェンタピンクの剣弁高芯咲き、「パローレ」。
巨大輪になる春の一番花はとにかく見事のひと言。
うどんこ病・黒星病ともに「普通」程度の耐病性なので薬剤散布が必要。樹勢も「普通」程度で、少し手がかかる。
フルーティーな香り。[強香]
開花サイクルは四季咲き。
ピエール・ドゥ・ロンサール〈ラージ・フラワード・クライマー〉
ホワイトのなか中心部がピンクのカップ咲き、「ピエール・ドゥ・ロンサール」。国内で最も有名なつるバラ。
うどんこ病には「やや強い」が、黒星病への耐性は「普通」程度なので梅雨シーズン頃には葉を落とす。ただし、かなり弱い返り咲き[実際上ほとんど一季咲き。]であることから神経質にならなければ薬剤散布は不可欠ではない。樹勢も「強く」、3m以上にもなる。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは弱い返り咲き。
ピンク・アバンダンス〈木立ち性|フロリバンダ〉
コーラルピンクのロゼット咲きのバラ「ピンク・アバンダンス」。
うどんこ病・黒星病の両耐病性がともに「普通」程度で、樹勢も「普通」程度のため薬剤散布が必要。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
ホーム・スィート・ホーム〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
濃いピンクの大輪系カップ咲き、「ホーム・スウィート・ホーム」。
耐病性は強くなく、うどんこ病・黒星病の両方とも「やや弱い」。もっとも樹性が「強い」ので、薬剤散布は少なめで足りる。
ダマスクの香りがある。[中香~強香]
開花サイクルは四季咲き。
ニュー・カリナ〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
ディープピンクの半剣弁高芯咲き、「ニュー・カリナ」。
うどんこ病・黒星病の両耐病性ともに「普通」。樹勢が「普通」程度もあって薬剤散布をした方が安全。
開花サイクルは四季咲き。
プチ・トリアノン〈木立ち性|フロリバンダ〉
ペールピンクの丸弁ロゼット咲き、「プチ・トリアノン」。
花つきよく、花もちもよい。
うどんこ病・黒星病の両耐病性がともに「最強」クラスなので薬剤とは無縁。樹勢も「強い」品種なので初心者に最適の品種。
香りをほぼ感じない点だけが残念。[フルーツの微香]
開花サイクルは四季咲き。
ブライダル・ピンク〈木立ち性|フロリバンダ〉
開花とともに薄いピンク色が徐々に濃くなる半剣弁高芯咲き、「ブライダル・ピンク」。
花つきよく、花もちもよい。切り花として使うこともできる。
うどんこ病・黒星病の両耐病性がともに「普通」程度で、樹勢も「普通」程度のため薬剤散布が必要。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
※ 花嫁を連想させるバラ[ブライダル・ピンク]の栽培実感 で詳しく紹介しています。
プリンセス・アイコ〈木立ち性|フロリバンダ〉
サーモンピンクの剣弁高芯咲き、「プリンセス・アイコ」。
うどんこ病・黒星病の両耐病性ともに「普通」程度で樹勢が「強い」品種。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
プリンセス・ドゥ・モナコ〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
白地にピンクの覆輪の半剣弁高芯咲き、「プリンセス・ドゥ・モナコ」。
比較的花つき、花もちがよい。
耐病性は強くなく、うどんこ病・黒星病ともに「普通」程度なので薬剤散布が必要。樹勢も「普通」程度。対暑性にも難があるので日本の暑い夏は苦手。総合的に見れば少し手がかかる。
弱いが香りがある。[中香]
開花サイクルは四季咲き。
ポンポネッラ〈木立ち性|フロリバンダ〉
薄い~濃い桃色のカップ咲き、「ポンポネッラ」。
花つきよく、花もちもよい。
開花サイクルは四季咲き。
※詳しくは 初心者必見!4基準から導くおススメの『シュラブ』ローズ10選 の「ポンポネッラ」の項をご覧ください。国内での生育状況・利用実態から「シュラブ」の項で紹介しています。
マチルダ〈木立ち性|フロリバンダ〉
淡いピンクの覆輪の丸弁平咲き、「マチルダ」。
うどんこ病・黒星病の両耐病性ともに「やや弱く」、樹勢は「普通」程度。薬剤散布が必要。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
マドーナ〈木立ち性|ハイブリッド・ティー〉
白みが強いピンクの半剣弁高芯咲き、「マドーナ」。
花つきは普通だが、花もちが非常に良く、またステムも長い。あまり知られていない品種だが、もしかしたら最も切り花に適したピンクローズと言ってよいかもしれない。
うどんこ病の耐病性は「かなり弱い」部類で、黒星病の耐病性は「普通」程度と病気に強い品種ではない。だが、特筆されるべきは「圧倒的に強い」その樹勢。病気にかかろうとそれをものともせずに生長を続ける。薬剤消毒がなくても枯れることは少ない。[ただし花びらにうどんこ病がのりやすい。そうなると花が汚くなりがち。やられることはないが薬剤散布は必要、と付け足しておきたい。]
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
マリア・テレジア〈木立ち性|フロリバンダ〉
周辺よりも中心が濃くなるピンクのクォーターロゼット咲き、「マリア・テレジア」。
耐病性が強く、うどんこ病・黒星病ともに「強く」、樹勢もまた「強い」。無農薬栽培が可能なピンクローズ。
わりと大型化するので鉢植えには不向き。周辺スペースに余裕をもって大地にしっかりと地植えさせたい。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
みさき〈木立ち性|ミニアチュア〉
淡い桃色のカップ咲き、「みさき」。名前のとおりに「美しく咲く」。
うどんこ病・黒星病の両耐病性にともに「弱い」ので薬剤散布が不可欠。樹勢も「普通」と手がかかる中級者以上向けの品種。
ダマスクとティーの香りがある。[中香]
開花サイクルは四季咲き。
ミミ・エデン〈木立ち性|ミニアチュア〉
外側はクリーム色で中央は円形状にピンク色になるカップ咲き、「ミミ・エデン」。
少し手のかかる品種で育てるには予め知っておいたほうがよいことがあります。詳しい特徴や注意点についてはこちらをご覧ください。
※ 美しさとかよわさに包まれたバラ[ミミエデン]の栽培実感 で詳しく紹介しています。
ヨハン・シュトラウス〈木立ち性|ハイブリッドティー〉
アイボリーの混じる薄いピンクの丸弁高芯咲き、「ヨハン・シュトラウス」。
うどんこ病・黒星病ともに「やや強い」ので比較的育てやすい。樹勢も「強い」。
ティーの芳香がある。[中香]
開花サイクルは四季咲き。
ラヴィーニア〈ラージ・フラワード・クライマー〉
ピンク~サーモンピンクの半剣弁カップ咲き、「ラヴィーニア」。
ピンクのつるバラとして使える品種で春から秋まで繰り返して開花する。
ただし耐病性は強くなく、うどんこ病・黒星病ともに「普通」程度なので薬剤散布が必要。樹勢も「普通」。
香りはあまりない。[無香~微香]
開花サイクルは[強い]四季咲き。
ラ・フランス〈木立ち性|ハイブリッドティー〉
写真の花色からやがて桃色になる半剣弁高芯咲き、「ラ・フランス」。
うどんこ病に「弱く」、黒星量にも「やや弱い」。古い品種[作出:1867年]ということもあり今日の感覚でいえば耐病性は強くない。薬剤の散布が必要。また樹勢も「普通」程度のため日ごろの管理の手間暇が必要。
ダマスクの香りがある。[強香]
開花サイクルは四季咲き。
るる〈木立ち性|フロリバンダ〉
一部にホワイトが混じる鮮やかなコーラルピンクの波状弁咲き、「るる」。
うどんこ病・黒星病ともに「やや弱い」ので薬剤散布を行いたい。樹勢も「やや弱い」ので少し手がかかる。中級者~上級者向け品種。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは四季咲き。
レオナルド・ダ・ヴィンチ〈木立ち性|フロリバンダ〉
ローズピンクのカップ咲き、「レオナルド・ダ・ヴィンチ」。
分類上はフロリバンダだが大型化し、枝もよく伸ばす。つるバラとして用いるのが日本では適する。そのため地植え向き。
うどんこ病耐性は「普通」程度だが、黒星病には「やや強い」。露地栽培で薬剤散布をしなければ黒星病にかかるが、樹勢が「強い」のでやられづらい。長い目で見ることができれば無農薬栽培が可能な強さがある。
香りはほぼない。[無香~微香]
開花サイクルは返り咲き~四季咲き。
※ おおらかにつきあえる再生のバラ[レオナルド・ダ・ヴィンチ]の栽培実感 をご覧ください。
ロイヤル・ハイネス〈木立ち性|ハイブリッドティー〉
白みのなかに薄いピンク色が入る剣弁高芯咲きの「ロイヤル・ハイネス」。
美しい花色と整った花形で往年の人気品種。香りは中香よりやや弱い。
2大病の両方に「弱い」ので薬剤散布が不可欠。手がかかるのは避けられない。
花びらが水に弱いので、花びらが雨に打たれると途端に観賞価値を大きく損なう。つぼみの段階から水は必ず避ける。ビニールハウス内などの施設栽培で育てるのに適する品種。
開花サイクルは四季咲き性。
[以上、五十音順]
その他の色合いの品種はこちら
ご覧いただいてきたピンクのバラ以外にも以下でまとめています。
- 赤バラ
- 白バラ
- 黄バラ
交錯する愛憎の花言葉。黄色のバラの紹介|100種類以上の黄色系統から選んだお勧め品種
- オレンジのバラ
絆の花。オレンジのバラの紹介|100種類以上から選んだお勧め品種
- 紫のバラ
冷静と情熱が混じる神秘の花色。紫のバラの紹介|50種類以上から選んだお勧め品種
- アプリコットのバラ
『後日更新予定』
バラを育ててみたいと思ったら
バラを育ててみたいと思ったあなたの手引きとなるのが バラ初心者の品種の選び方。あなたに最適なバラを探す4基準 という記事です。
あなたの環境や好みにあった最適なバラを探すための道案内をしています。
本稿のまとめ
さて、いかがだったでしょうか。
約50品種のピンクのバラを紹介してきました。紹介数については今後も適宜入れ替えや追加を行い、品種数の拡充を行っていきたいと考えています。定期的に本稿をご覧になられると新しい発見があるかもしれません。
本稿がより良い暮らしに役立てば幸いです。あなたもバラと暮らす生活をはじめませんか?
写真・記事の無断掲載・転載を禁止します。
Sentence/All photos:花田昇崇