夢と魔法の世界のバラ[ディズニーランド・ローズ]の栽培実感

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老若男女を問わず世界中で大人気のディズニーランドの名を与えられたバラがあります。その名もずばりの「ディズニーランド・ローズ」。

あのディズニーランドの名を与えられ、夢と魔法の国で咲きほこることが許されたこのバラがもつ魅力とは?育てやすさはどうか?

本稿は、夢と魔法の世界のバラ「ディズニーランド・ローズ」の栽培実感です。

 

ローズフェスタのハウス内で咲き誇るオレンジ色のバラ「ディズニーランド・ローズ」の8分咲きの花姿。

 

品種の情報

4基準データ

  • 花色 : ピンクが混じるオレンジ
  • 芳香 : ★☆☆☆☆☆ [無香~微香]
  • 耐病性 : ★☆☆☆☆☆ [うどんこ病は「普通よりも弱い」。黒星病は「かなり弱い」]
  • 樹形 : 木立ち性|フロリバンダ

※4基準とはバラ入門者の方がはじめてのバラを選ぶうえでの指標となる4つの判断基準です。さまざまにある選択要素のなかから最も重要な4つの基準を紹介しています。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

⇒ バラ初心者の品種の選び方。あなたに最適なバラを探す4基準

 

補足基準データ

  • 花つき : 普通~やや良い
  • 花もち : 良い
  • 花形 : 半剣弁咲き
  • とげ : 若い枝には無数の細いとげがある
  • 耐寒性/耐暑性 : 夏に弱い[~せいぜい「普通」]
  • 花径 : 8cm
  • 樹勢 : やや弱い~普通
  • 開花サイクル : 四季咲き
  • 作出 : 2003年.アメリカ
  • 原名 : Disneyland Rose

※「半剣弁咲き」をはじめ、バラの花形にはさまざまなものがあります。

⇒ 花びらと花のかたちで見る「花の表記」の読み歩き

※補足データは4基準に準じる2次的な基準です。4基準のように育てやすさに直結するものではありませんが、個々の花の個性を形づくる大切な要素です。

 

外観上の特徴

「ディズニーランド・ローズ」の8分咲きの花姿。[撮影者:花田昇崇]

オレンジとピンクが濃淡を変えつつ全体に混じるファンタスティックな色味が魅力。

 

ディズニーランド・ローズは四季咲き性の品種で、冬期を除く春~秋に何度も繰り返して開花します。

 

花つき

「ディズニーランド・ローズ」の咲きはじめ。2分咲き程度。

 

「ディズニーランド・ローズ」のつぼみ。3分咲き程度。

 

ディズニーランド・ローズなどのフロリバンダ系品種は枝先が房状になって咲きます。そのためハイブリッド・ティー系品種などと比べると概して花つきが良いです。

※フロリバンダってなに?と思われた方はこちらをご覧ください。

⇒ フロリバンダってなに?|枝先がブーケのように咲くバラの楽しみ方

3~5輪、もしくはそれ以上の花数が一枝からほぼ同時に咲き揃うので、後述の花もちの良さも相まってたとえ1株であっても満開時にはとても見応えがあります。

 

花色の魅力

「ディズニーランド・ローズ」の8分咲きの花姿。

 

全体としてオレンジを基調に、花びらの外側にピンクが混じる複合色。これら2色の色味は開花から時間の経過につれて徐々に混じるようにして重なっていきます。

このファンタスティックな花色は一日中眺めていても飽きることがありません。後述の花つき、花もちの良さも相まって比較的長く花色の魅力に浸ることができます。

 

開花の様子

「ディズニーランド・ローズ」の開きはじめの花姿。

 

「ディズニーランド・ローズ」の4分咲き。

 

外弁が開く様子がわかる「ディズニーランド・ローズ」の花姿。

咲きはじめころ。外側の花びらが大きくゆるむ。

 

「ディズニーランド・ローズ」の7分咲き。

 

この後、上記「花色の魅力」で紹介した8分咲きの花姿を経て、下のようになります。

「ディズニーランド・ローズ」の散り際の花姿。

咲き終わりころ。この後、はらはらと舞い散る。

 

花もち

花びらはほどよく厚みがあり、しっかりとしています。

咲き開いてからしばらくはそのままの花形を維持し、花もちが良いです。たとえ30℃前後の環境下であっても一挙に開ききるということはそう多く見られないように思われます。

私見による季節・気温による花もちの目安としては、

  • 春・秋(気温15~20℃前後) = 1週間前後
  • (気温28℃以上) = 2~3日程度

よく陽のあたる平地ではこのあたりではないかと思います。花もちが大変良い部類のバラではないでしょうか。

 

育てやすさについての私の実感

育てやすさについてご紹介します。

耐病性

バラはさまざまな病気にかかりますが、品種を問わず最も頻繁にかかるのが「うどんこ病」と「黒星病」の2つの病気で、これらは「バラの2大病」と呼ばれています。

うどんこ病への耐病性

うどんこ病に「普通よりも弱い」品種です。

[※表記の参考:かなり弱い < 弱い < 普通よりも弱い < 普通]

耐病性が普通とは、うどんこ病の予防につながる何らかの対策を施さない場合には年間を通してみて発症する場合がありうることを指します。この普通の場合には株の充実度や各人の置かれた環境によって発症することもあればしないこともあります。

「普通よりも弱い」耐病性のディズニーランド・ローズの場合には、早め早めに予防薬剤を散布することが必要です。薬剤の散布を怠ると花季のどこかのタイミングでうどんこ病が生じる可能性が高いでしょう。

※ うどんこ病の症状|風が運ぶ脅威。季節はずれの粉雪がもたらす病害 ではこの病気について解説しています。

黒星病への耐病性

黒星病に「かなり弱い」品種です。

[※表記の参考:極めて弱い < かなり弱い < 弱い < 普通よりも弱い < 普通]

降雨のたびに黒斑の広まりが見られ、降雨時期の数日間に目を離しているとあっという間に株から葉がなくなっているということも稀ではありません。

株が充実する前であれば特にこれが顕著で、生育期の落葉でバランスを崩してそのまま枯死に至ることも見受けられます。

黒星病による落葉を免れるためには、科学農薬[予防薬]の定期散布を行ったり、降雨を避けて軒下へ移動する[鉢植えの場合]など、とにかく雨露を避けることが大切です。

感染が広がった場合には薬剤散布をしましょう。

抵抗力まとめ

ご覧のように耐病性に難がある品種と思われます。

育てていくには少なくともこれら2大病の対策を行うことができる知識が必要で、薬剤散布が不可欠の品種です。

 

樹勢

普通」程度の樹勢です。

 

栽培のコツ

耐暑性ってある?

たまに夏に強い[=耐暑性がある]と聞くことがあります。

ですが私の実感では特段に耐暑性に優れているという印象はありません

普通程度という印象で、とりたてて耐暑性があるとよべるものでもないと私自身は感じています。

 

肥料を途切れさせない。そして開花数をコントロールする。

ひときわ多肥を好む品種だと感じています

たしかに、たとえあまり肥料を与えていなくても春には大きく枝を伸ばしよく開花します。

ただし、品種本来が有する花を咲かせる力があまり強くないのかもしれませんね。開花にひときわパワーを使うようで、大きく生長した株の場合はともかく、生長途中の株であれば咲かせすぎには特に注意が必要です。

株の生長度合に応じて開花数を調整することが当品種の栽培上のコツとして重要です

 

開花後には樹勢を衰えさせないように施肥[お礼肥え]を忘れないようにすることも同じく大切です

年間を通しての施肥量も少し多めにするのが良いと思われます

 

とにかく雨に当てないようにする

黒星病への耐病性の項目でも触れましたがとにかく雨露に弱い品種です。

鉢であれば、降雨時には軒下に移動させるなどなるべく雨にあてない管理が望まれます。[重労働ですが。]

 

結論:育てやすいか?のまとめ

栽培のコツなどをまとめると、以下の点に気を配るようにしましょう。

  • 雨露
  • 施肥量
  • 開花数

この3点を意識することで枯死する確率はぐっと減ると思います。

逆を言えば、この3点を意識することなく漫然と育てていると枯死する確率が高まるでしょう。

手がかかるという意味で育てやすさは中級者以上対象といったあたりではないかと思われます中級者以上~上級者

初めてバラを育てる方であれば諸々と手がかかることから難しいと感じるでしょう。

 

3輪写っている「ディズニーランド・ローズ」の6分咲きの花姿。

 

本稿のまとめ

さて、いかがだったでしょうか。

本稿ではディズニーランド・ローズについてその魅力や育てやすさ[育てにくさ]などについて紹介してきました。

ウォルトディズニー社公認のバラということからディズニーゆかりの地で観賞することができます。本国アメリカのディズニーランドパークの敷地内や日本のディズニーランド・ディズニーシーの園内、また京成バラ園さんなどでも見ることができます。

夢の国を訪れることがあれば、夢と魔法の世界に咲いたこのバラも併せて楽しまれてみてはいかがでしょうか。最盛期に一斉に咲きほこる姿は圧巻で見ごたえがありますよ。

本稿がより良い暮らしに役立てば幸いです。あなたもバラと暮らす生活をはじめませんか?

 

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ディズニーランド・ローズの栽培/Sentence/All photos:花田昇崇