バラゾウムシ|まるでバラ界の吸血鬼!?新鞘やつぼみを黒変させ干からびさせる漆黒の虫

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黒く変色したバラのつぼみの写真。バラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ)」によってもたらされる被害がこれ。ゾウムシが産卵することによってこのように黒変する。

バラのつぼみが干からびてる・・・

開花目前だったつぼみが一夜にして突然に黒く変色して、折れ曲がるようにしおれて枯れる症状があります。さながら吸血鬼・ドラキュラ伯爵に生気を吸い取られたかのように無残に黒変したつぼみやしおれた新鞘を目にすると、奪われた開花への期待は落胆の淵へと追いやられます。

本稿はバラ界の吸血鬼(!?)ことバラゾウムシ(通称)がもたらす被害と退治するコツについて紹介します。

害虫対策の第一歩は敵を知ることからはじまります。

 

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葉の間に潜むバラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ」。よくよく目を凝らさないとわからないが、画面中央の黒い点のような虫がこれ。見つけるには辛抱強く探さないといけない。

目を凝らさないとわからないがこのなかに本稿の害虫が隠れている。見つかるだろうか?

 

バラゾウムシの被害

バラゾウムシってこんな虫

バラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ」の拡大写真。非常に小さな害虫の爪の先まで確認できる。五感で楽しむ薔薇の専門店ローズフェスタ、花田昇崇が撮影。

バラの害虫「バラゾウムシ」。私の掌で撮影。体長が3mmほどとなかなか小さい

 

バラゾウムシは黒い甲虫類の一種で、新鞘がぐんぐんと生長している時期にどこからともなく飛来しバラに被害をもたらす害虫です。

正式には「クロケシツブチョッキリ」となにやら舌をかみそうな名前ですが、一般的には「バラゾウムシ」の名前で知られています。

アブラムシやハダニ、チュウレンジハバチなどの他の害虫のように大量にあらわれたりはしませんが、それでも数匹が群がることで大きな被害をもたらします。

 

※高温乾燥時に多発するバラの害虫のハダニの生態についてはこちら。

⇒ ハダニ|バラの害虫|葉の表面のかすり状紋様に要注意!それが寄生の印

※どこからともなく飛来し枝を傷つけ、葉を食害するチュウレンジハバチの親子についてはこちら。

チュウレンジハバチ|バラの害虫|葉っぱが消えてなくなった?親子2世代がもたらすダブルの被害

 

頭部が動物のゾウの鼻のように見えることから「“ゾウ”ムシ」という名がついたそうです。

最も多くあらわれる時期は4月下旬~5月上旬ころですが、一番花などの剪定後を狙って、8月初旬ころまでやってきます

 

どんな被害があるの?バラゾウムシの被害

黒く変色したバラのつぼみの写真。バラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ)」によってもたらされる被害がこれ。ゾウムシが産卵することによってこのように黒変する。

黒く変色したバラのつぼみ。ゾウムシが産卵することによって折れて、そして無残に黒変する

 

バラゾウムシは以下の2か所に被害をもたらします。

  • つぼみ:黒変させる→枯れさせる&産卵する
  • 新鞘:先端部分をちりちりに乾燥させる→枯れさせる&産卵する

つぼみと新鞘がターゲットとなり、数多く発生している場合には次々とつぼみがやられて「開花する花がなくなった!」という話もあります。このような場合には小さくない被害になります。

ただ、本稿で特に知っておいてもらいたいポイントは、枯れるだけにとどまらず産卵されているという点です

 

被害箇所に産卵して仲間を増やす

被害部が同時に産卵箇所であるということ

バラゾウムシによる被害が問題視されるのはこのような点があるからです。このことを知っておくことがなにより大切です。

血を吸われた者を吸血鬼にするように、バラゾウムシの被害を受けた箇所が新たな加害虫を生み出します。

そのため被害を受けたつぼみや新鞘はそのまま放置していてはいけません。必ず集めて、袋に入れて口をしっかり閉じてゴミに出しましょう。

もしも見て見ぬふりをした場合にはやがて地面に落ちてわからなくなります。地上に落ちたつぼみなどのなかで育った幼虫はやがて土中にもぐり、翌年度にあなたのバラに更なる被害をもたらすことになるかもしれません。

被害部はなるべく早く集めて必ず捨てる

これを実践しましょう。

 

葉にとりついているバラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ」の様子を撮影した写真。

葉にとりついた「バラゾウムシ」

 

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バラゾウムシ(成虫)を退治する

「捕殺」と「化学農薬による駆除」の2つの手段があります。おススメなのは捕殺です。

 

捕殺のコツ。バラゾウムシをテデトール

バラゾウムシは危険を察知すると下に落下して逃げます黒い虫なので土とまじると見つけることが困難です地上に落下させないようにしつつ空中で受け止めるのが捕殺のコツです

バラゾウムシは空を飛んで逃げないこともありこの方法が一般的です。

やり方は簡単で、下の写真のようにバラゾウムシの下で掌をあてておくだけで大丈夫です。(心配であれば新聞紙や鉢皿などで受け止めましょう。ただし、構えている途中で枝に当たらないように。)

 

葉に潜むバラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ」の真下に掌を構えている写真。ゾウムシは危険を察知すると下に落下して身をくらませるので、これを防ぐために真下に掌をあてている。

このように真下に掌を構える。ゾウムシは危険を察知すると下に落下して身をくらませるので、これを防ぐために真下に掌をあてている。

 

枝を少し揺らすとぽとりと掌に落ちてきます。このように。

 

バラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ」の拡大写真。非常に小さな害虫の全景写真で爪の先まで確認できる。五感で楽しむ薔薇の専門店ローズフェスタ、花田昇崇が撮影。

捕まえるのはとても簡単。特にすばやいということもない。

 

大きさを確認してもらう意味を兼ねて捕殺の様子を掲載しておきます。捕殺は指一本で行えます。

 

バラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ」を掌に載せて中指で押しつぶしている写真。

 

少々残酷とも思えますが無農薬によるテデトールはこのようにします。

 

素手で押しつぶしされたバラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ」が圧死している写真。

素手で押しつぶしたバラゾウムシ

掌に載せたバラの害虫「クロケシツブチョッキリ(通称:バラゾウムシ」の死骸。大きさはこの程度で、小指の指先よりもはるかに小さい。

大きさはこの程度で、小指の指先よりもはるかに小さい

 

ともかくバラゾウムシは見つけ次第、産卵されるよりも前に捕殺するのが大事です。

 

化学農薬で駆除する

バラゾウムシは化学農薬に弱くわりとよく効きます。

  • スミチオン乳剤 : 水で1000倍に希釈して噴霧器で撒く

スミチオンはホームセンターなどで入手できます。

化学農薬で退治することは簡単ですが、日頃からバラをよく観察して、見つけた場合には捕殺するのが人や環境に優しい付き合い方です。化学農薬の散布は抑制的に行いましょう。

 

本稿のまとめ

さて、いかがだったでしょうか。

本稿ではバラゾウムシの姿や被害の様子、捕殺のコツなどを紹介してきました。

本稿がより良い暮らしに役立てば幸いです。あなたもバラと一緒に暮らす生活を始めませんか?

 

写真・記事の無断掲載・転載を禁止します。

Sentence/All photos:花田昇崇

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