遠くに六甲連山を望む伊丹市は、兵庫県の南東部に所在する市町村です。大阪国際空港(伊丹空港)を擁し、また、近接する大阪市から10Km程度と比較的近いことから国内外の交通アクセスの良い街として知られています。
この伊丹市にある「荒牧バラ公園」は、伊丹出身の著名なバラ作出家が生み出した品種を集めた専用エリアやバラの歴史を考える上で重要な原種コーナーなどここならではの見どころや、また、アンティークなレンガ造りの列柱や白壁の建物などが配された園内は全体として南欧風の空間が演出されているなど散策をするのにとても心地良い公園になっています。
本稿は、約250種10000株を擁する関西屈指のバラ園「荒牧バラ公園」の最盛期を紹介するレポートです。同園の魅力を88枚の写真とともにお届けします。
目次
六甲連山の麓のバラ園-荒牧バラ公園
荒牧バラ公園は伊丹市の北部にあり、中国自動車道沿いの住宅エリアのなかほどにある都市型公園です。
ここ荒牧バラ公園には5つの特徴があると思います。
特徴1.高低差を生かした2層構造の敷地に南欧風の建築物
荒牧バラ公園は、公園敷地に沿うように流れる敷地外の河川の堤防部分も園内の敷地に取り込んでいます。堤防部(斜面)と平坦部との高低差を利用することによって2層構造で魅せるバラ園になっています。
平坦部(下段)
まず、正面入り口より敷地に入ればまっすぐに伸びた通路が目に入ります。通路沿いの列柱とその間にあるバラ花壇が印象的。
左右に目を転じると所せましと植えられた色とりどりのバラが迎えてくれます。
ここまでが平坦部。
堤防部(上段)
正面入り口から見て奥方向にあたる堤防部(上段)はこのように。
上段は構造物が南欧風に整えられているのが印象的。
堤防斜面
堤防部(上段)から平坦部(下段)を見下ろすとこのように。
荒牧バラ公園はこのように平坦部、上段部、そして斜面の至るところにバラが植えられた立体構造のバラ園になっています。一日いても飽きないですね。
特徴2.寺西菊雄氏のコーナー
伊丹市は著名なバラ作出家の寺西菊雄氏が拠点を構えていた土地です。その縁からここは氏の作出したバラが数多く集められています。
寺西菊雄氏のコーナーは荒牧バラ公園ならではの特色と言えるでしょう。
天津乙女(1960年)
鮮やかな黄色が美しい剣弁高芯咲きのバラ。
やや古い品種ということもあって今日的な基準で見れば耐病性は「普通」程度の強さだが、天津乙女(アマツオトメ)は今もなお国内で最も有名な黄バラの一種。
株は大型化しすぎずコンパクトにまとまるので鉢で育てるのに適する。
マダム・ヴィオレ(1981年)
深みのある藤色のバラ。花が数輪の房になって咲く。
強いとはいえない耐病性のため、特に生育初期は必ず定期的に薬剤散布を行うようにしたい。
マイ・レイコ(2000年)
燃えるような真っ赤な花色と整った花形が美しいバラ。
数輪の房になって咲くので花数多く、かつ花もちも良い品種。上の写真は丸弁に見えるが咲き進むと花びらの先端が尖る(剣弁)。
「世界バラ会議大阪大会2006」のシンボルローズになった。現在は「ローズ・オオサカ」と名が改められている。(荒牧バラ公園でのラベル表記は「マイ・レイコ」。※取材当時)
ニュー・ウェーブ(2000年)
薄紫色(ライラック色)で丸弁平咲きで開いた花姿が波打つ花弁が特徴的なバラ。
ブルーの強香が心地よい。
スィート・シャトー(2002年)
パールピンクが美しいバラ。
スプリング・パル(2004年)
柔らかなピンク色のバラ。
雨に強い花弁と黒星病に強い性質から露地栽培に向く品種。
(以上、作出年順)
特徴3.ハッセルトのバラのコーナー
ここ伊丹市はベルギー国ハッセルト市と姉妹都市協定(1985年)を結んだ縁から、ベルギーで作出された有名な品種が寄贈された専用のコーナーが設けられています。
アンネフランクの思い出(アンネのバラ)
「アンネフランクの思い出」は黄色・ピンク・赤色へと色味が変遷するバラ。
暖色の多彩な色味は、短い生涯を閉じざるを得なかったアンネ=フランクのあるはずだった未来の可能性のイフ(if)かもしれない。
彼女自身はその生涯の後半をオランダで過ごしたが、本品種はベルギーで作出された。
特徴4.原種のバラのコーナー
本稿に登場するほとんどのバラは「現代バラ」(モダン・ローズ)で、私達がふだん花屋やバラ園などで見かけるバラの大半は現代バラの一種類です。
現代バラの祖先をさかのぼると10数種の「原種のバラ」にたどりつくと言われています。さまざまに見ることができる今日のバラの多様な性質はこの10数種の原種のバラの特徴を受け継いでいるのです。
荒牧バラ公園では「ノイバラ」や「ハナマス」「ローザ・ポミフェラ」などのバラのスピーシーズ(原種)を鑑賞することができます。
特徴5.荒牧バラ公園で出逢えるバラ
特徴の5つめに荒牧バラ公園で出逢えるバラを紹介します。
あ行
アーネスト・ヘンリー・モース(1964年.コルデス)
「深紅」の文字に相応しい色味の赤バラ「アーネスト・ヘンリー・モース」は、半剣弁高芯咲きの整った花形から多くの方がイメージする通りの赤バラと言えるだろう。香りもある。
アイスバーグ(1958年.コルデス)
純白の花を株いっぱいに咲かせる白バラ「アイス・バーグ(別名:シュネー・ヴィッツェン・白雪姫)」は、最も有名な白バラのひとつ。細い枝に写真のように複数の花を咲かせるためにうつむきかげんに花を咲かせる。ひざまずいて手を差し伸べたくなるようなきめの細かい花びらが魅力。
アンクル・ウォルター(1963年.イギリス)
赤バラ「アンクル・ウォルター」は整った剣弁高芯咲きの花を壁面いっぱいに咲かせるつるバラ。特徴は、ベルベットのようにきめが細かく、かつ深く沈む肌触りの花びら。このひとつひとつが大変美しい。
アンジェラ(1984年.アンジェラ)
ローズ色の「アンジェラ」(フロリパンダ)。
アンダルシアン(1976年.コルデス)
深みのある赤色のバラ「アンダルシアン」は花びらの枚数が少ないため花形が崩れやすい。花びらは丸みを帯びた丸弁。
アンバー・クイーン(1984年.ハークネス)
アプリコットベースにくすんだ黄色味(アンバー・琥珀)が混じるバラ「アンバークイーン」は、花つきが良く、一枝に多くの花を咲かせる(フロリバンダ品種)。
イエロー・シンプリシティー(1998年.J&P)
爽やかなレモンイエロー色が眩しいバラ「イエロー・シンプリシティー」(フロリパンダ)。写真は花びらが多くみえるが基本的には半八重咲きの品種で花びら数は多くない。咲き開くと、明るめの色はやがて白色に退色する。
イントゥリーグ(1984年.アメリカ)
ワインレッドの花色が人気のバラ「イントゥリーグ」(フロリパンダ)。「秘めごと」「はかりごと」を意味する名前は、腹蔵の奥に閉じ込められた欲望をこの花色に見出されたことによるのかもしれない。
(クライミング)ウォーム・ウェルカム(1992年.イギリス)
濃いオレンジ色の半八重咲きのバラ「ウォーム・ウェルカム」は、鮮やかな花色が散る間際まで色褪せづらい。
エルトゥールル(日本)
黒赤色の「エルトゥールル」。名は19世紀のトルコの軍艦の名にちなむ。トルコ共和国と日本国との友好の意が込められている。
エマニュエル(1986年.イギリス)
朱色のバラ「エマニエル(Emmanuelle)」
エミール・ノルデ(2001年.ドイツ)
「エミール・ノルデ」は黄色の花を数多く咲かせる(フロリパンダ)。花名はドイツ人画家にちなむ。
エレガンス・アイボリー(2005年.寺西菊雄.日本)
アイボリーホワイトのバラ「エレガンス・アイボリー」。脇芽を落とさなければ写真のように多くの花が咲く。ただし、脇芽を落とし一輪だけ咲かせることで大輪の花になる(ハイブリッドティー)。こちらも寺西菊雄作出のバラ。
か行
カウンティ・フェア(1960年.アメリカ)
ピンク(花びら)の花の中心の黄色(花芯)が目を引くバラ「カウンティ・フェア」は、一輪の花の見事さよりも株一斉に開花した花を楽しむ花壇用に最適。
カーディナル・ドゥ・リシュリュー(1840年.フランス)
オールドローズのなかでも著名なバラの一つ「カーディナル・ドゥ・リシュリュー」(OLD)は美しい濃赤紫に咲く。小さく無数のトゲがあるので取り扱いには注意する。ダマスク系の中程度の香りがある。
グレーシー・アレン(1998年.アメリカ)
「グレーシー・アレン」(フロリパンダ)は白地ベースの花の中央の淡い桃色が可憐。咲き進むとこの淡い桃色は花全体をほんのり染めるように広がる。珍しい品種。
琴音(2002年.京成バラ園)
薄い桃色とアプリコット色の「琴音」(フロリパンダ)。優しい花色と名前だが比較的黒星病に強い。
(クライミング)ゴールド・バニー(1991.メイアン)
黄色の丸弁カップ咲きのバラ「ゴールド・バニー」は木立ち性タイプとつる性タイプの2タイプがある。両タイプとも花もち良く、花色も退色しづらい。
ゴールデン・ウィングス(1956年.アメリカ)
一重咲き大輪系の黄色いバラ「ゴールデン・ウィングス」(シュラブ)。
ゴールデン・ボーダー(1987年.メイアン)
淡い黄色の「ゴールデン・ボーダー」(フロリパンダ)は色の変遷が大きいバラ。咲きはじめは写真手前のように色が濃いが、色味は徐々に後退して後ろのように白っぽくなる。
さ行
サマー・スノー(1938年.アメリカ)
波打つ花びらが特徴的な「サマー・スノー」は白系つるバラの定番。四季咲き(フロリパンダ)と一期咲き(つる)の2タイプがある。写真は前者。
サン・フレーア(1983年.J&P)
「サン・フレーア」(フロリパンダ)。「太陽の炎」の意味。写真の色味はやや薄いが本来はもっと濃く輝くような黄色。
ジャルダン・ドゥ・フランス(1998年.メイアン)
サーモンピンクが目を引く「ジャルダン・ドぅ・フランス」(フロリパンダ)。香りが良い。
ジュビレ・ドゥ・プリンセス・ドゥ・モナコ(2000年.メイアン)
紅白のコントラストが美しい「ジュビレ・ドゥ・プリンセス・ドゥ・モナコ」。モナコ大公の測位50周年記念祭(ジュビレ)の記念品種。
(クライミング)シュネー・ヴィッツェン(1968年.イギリス)
純白の半八重咲きのバラ「つるアイス・バーグ」。
ジョージ・バーンズ(1996年.アメリカ)
赤ベースのなかに白(クリーム)・黄色が複雑に混じる「ジョージ・バーンズ」(シュラブ)。花色だけでなく強い香りも目を引く。
新雪(1972年.鈴木省三)
純白の大輪系つるバラ「新雪」(ラージ・フラワード・クライマー)。花つきがよく、しかも黒星病にとても強いため白系つるばらとして最適な一種。
スパニッシュ・ビューティ(1929年.スペイン)
桃色のつるバラ「スパニッシュ・ビューティ」。半八重咲き品種でふんわりと咲く。
聖火(1966年.京成バラ園)
白と濃いローズ色との覆輪の「聖火」(ハイブリッド・ティー)。開花に伴い白地に赤みが増す(写真)。幻妖な雰囲気が魅力。
センチメンタル(1983年.デンマーク)
白色(クリーム)ベースにローズ色の絞りがはいる「センチメンタル」。気温によって白とローズ色が反転する場合もある。
セント・セシリア(1987年.イギリス)
淡い桃色のバラ「セント・セシリア」。角度により色味は珊瑚色にも見える。香りが良い。
た行
タイムレス98(1996.J&P)
蛍光色のような朱色~赤色の「タイムレス98」(ハイブリッドティー)。枝先が房のように咲く(スプレー咲き)。
チャールストン(1963年.フランス)
黄色から赤へと色味が変遷するバラ「チャールストン」(フロリパンダ)。写真は散る間際の色味。
ティニー・グレイス(※旧名表記)(2004年.寺西菊雄)
淡い~濃いピンク色のバラ「フレグラント・ヒル」。写真はピンクが退色している。名の通り強い香りが印象的な香りのバラ。旧名テイニー・グレイス(ささやかな祈り)。寺西菊雄氏作出。
ティネケ(1984年.オランダ)
清楚系白バラの代名詞的な存在の「ティネケ」。比較的、路地栽培でもシミが生じにくい。
な行
ニコロ・パガニーニ(1991年.メイアン)
深紅の赤バラ「ニコロ・パガニーニ」。中輪(やや小ぶり)の花をたくさん咲かせる。花びらの質が強く降雨にも負けにくい。ただし耐病性は強くない(普通)。
熱情(1993年.京成バラ園)
鮮やかな赤バラ「熱情」(ハイブリッド・ティー)。春先は黒味がでる。
ノック・アウト(2000年.メイアン)
赤色~ローズ色のバラ「ノック・アウト」。抜群の花つきの良さと強靭な耐病性が特徴のバラ。ただし、写真でも見られるように色が退色する。花弁数が少ない(半八重咲き)ため写真のようにすぐに開く。
は行
バリエガーダ・デ・ボローニャ(1909年.イタリア)
白地に濃いピンクのストライプ紋様がはいる「バリエガーダ・デ・ボローニャ」(ブルボン)。20世紀以降に作出された品種(1909年作出)。カップ咲きの花形と特徴的な花色が目を引く品種で、古い品種だが今なお魅了される者が後をたたない。春の一季咲き。
バレリーナ(1937年.イギリス)
淡桃色のバラ「バレリーナ」。花壇の主役になるバラというよりも修景用の品種。
ピカソ(1971年.イギリス)
朱色の花びらの縁に白いかすりや筋が入るバラ「ピカソ」(フロリパンダ)。このかすりや筋は気温によって異なってくる(春の写真)。
ファウンテン・スクウェア(1993.J&P)
大輪系の白バラ「ファウンテン・スクウェア」(ハイブリッド・ティー)。花びらが比較的強く、露地栽培でもわりと綺麗。
フラウ・カール・ドルシュキ(1901年.ドイツ)
花つきの良い「フラウ・カール・ドルシュキ」は雨でも花びらが比較的痛みにくい。古い品種’(1901年)のため耐病性が強くない。
ブラック・ティー(1973.京阪園芸)
季節により色味に変化がある「ブラック・ティー」(ハイブリッド・ティー)。高気温時は赤みが強く、秋に気温が下がるにつれてこげ茶色が強くなる。
フラミンゴ(1979年.コルデス)
蛍光色のような明るいピンクの「フラミンゴ」(ハイブリッド・ティー)。咲き進むと鳥のフラミンゴが羽を広げた姿を彷彿とさせるようになる。
プリンセス・オブ・ウェールズ(1997年.ハークネス)
白地の中心に薄いクリーム色が入る「プリンセス・オブ・ウェールズ」(フロリパンダ)。写真のように花つきが良く、露地栽培でも花びらにしみが生じにくい。
プレイボーイ(1976年.イギリス)
オレンジ色ベースの花色が開花とともに赤みを帯びる「プレイボーイ」(フロリパンダ)。春の開花の様が見事。
フレデリック・ミストラル(1995年.メイアン)
ソフトピンクの花色と強さは中程度だが濃厚な香りが特徴の「フレデリック・ミストラル」(ハイブリッド・ティー)。世界各地で受賞歴がある。
フレンチ・レース(1982年.J&P)
桃色が混じるアイボリー色の「フレンチ・レース」(フロリパンダ)。
粉粧楼(フンショウロウ)(1889年.ルクセンブルク)
ピンクの中心部を抱えるように白の花びらが周囲から包みこむ「粉粧楼」(ポリアンサ)。咲き進むと中心のピンクが顔を出す。
ヘンケル・ロイヤル(1964年.コルデス)
鮮やかな赤バラ「ヘンケル・ロイヤル」(ハイブリッド・ティー)。50年以上前にドイツで誕生した。
ボニカ82(1982年.メイアン)
サーモンピンクの「ボニカ82」(シュラブ)。耐病性に強くて育てやすい。2003年の「栄誉の殿堂入り」品種。
ほのか(2004.京成バラ園)
アイボリー色にローズピンクが混じる覆輪の「ほのか」(フロリパンダ)。リヨン(フランス)の国際コンクール受賞品種。
ホワイト・ディライト(1990年.J&P)
白地に薄くピンク色が混じる「ホワイト・ディライト」(ハイブリッド・ティー)。
ま行
マーガレット・メリル(1977年.ハークネス)
アイボリー~ホワイトの「マーガレット・メリル」(フロリパンダ)。花びらが波打っているかのように見える波状弁が美しい。
マヌウ・メイアン(1979年.メイアン)
ローズピンクの「マヌウ・メイアン」(ハイブリッド・ティー)。複数の国際コンクールの受賞歴がある。花名は作出者の愛称より。
ムーン・シャドゥ(1995年.J&P)
ラベンダー色の「ムーン・シャドゥ」(ハイブリッド・ティー)。
や行
夕霧(1987年.京成バラ園)
白ベースの花弁の端から徐々にピンクが広がる覆輪の「夕霧」(ハイブリッド・ティー)。聖火を親にもつ。
夢(1994年.京成バラ園)
さわやかなオレンジ色の「夢」(ハイブリッド・ティー)。
ら行
ラ・ヴィアン・ローズ(1994年.日本)
ソフトピンクの「ラ・ヴィアン・ローズ」(フロリパンダ)。「バラ色の人生」の意味。半八重咲きのため開花姿は控えめ。
ラブ(1980年.アメリカ)
クリアな赤みと白の対照的なコントラストが特徴の「ラブ」(グランディ・フローラ)。
ラブ・ポーション(1995年.J&P)
赤紫の「ラブ・ポーション」(フロリパンダ)。花名は「媚薬。惚れ薬」の意味。
リージェンスベルグ
白地の中心に濃淡のあるピンクが覆う軽やかな花色の「リージェンスベルグ」(フロリパンダ)。
リオ・サンバ(1991年.アメリカ)
黄色をベースにオレンジ~赤が混じる「リオ・サンバ」(ハイブリッド・ティー)。
レッド・シンプリシティ(1993年.J&P)
緋色の「レッド・シンプリシティ」(フロリパンダ)。咲き進むと平咲きになる(丸弁平咲き)。
ローズ・ミュージック(1988年.日本)
明るめのローズピンクの「ローズ・ミュージック」(フロリパンダ)。「ミュージック」の枝代わり。
ローズ・ヨコハマ(2000年.京成バラ園)
濃い黄色に咲く「ローズ・ヨコハマ」(ハイブリッド・ティー)。花枝が長くて切り花に向く。
[以上、五十音順]
2.本稿のまとめ
さて、いかがだったでしょうか。
本稿は関西圏有数の規模を誇る「荒牧バラ公園」の園内の雰囲気や植樹されているバラ約250種の3分の1ほどにあたる80種前後の品種を総数88枚の写真とともに紹介してきました。
本稿ではバラを視覚で楽しめるよう案内してきましたが、記事ではバラの大きな魅力である「香り」についてはご案内できません。バラの最盛期にバラ園を包み込むバラの香りの魅力はあなたが荒牧バラ公園を訪れてぜひ直接体験なさってみてください。
本稿がより良い暮らしに役立てば幸いです。あなたもバラと暮らす生活をはじめませんか?
写真・記事の無断掲載・転載を禁止します。
バラ栽培:荒牧バラ公園さん
Sentence/All photos:花田昇崇