バラを植えるとタグやネームプレートに品種名などを書いておく方が多いと思います。これらタグ類はおもにプラスチック素材であるため油性ペンに馴染みやい一方で、鉛筆では少し書きづらいですよね。
けれど、屋外において紫外線や風雨にさらされるプラスチック製のタグ類を油性ペンで書くのはおススメできません。鉛筆で書くようにしましょう。
本稿は、プラスチック製のタグ類を油性ペンで書く不都合と鉛筆をおススメする理由を紹介しています。
目次
油性ペンでプラスチック製のネームプレート類を書いてはいけない理由
油性ペンは数年後に消える
結論から言うと、プラスチック製のタグ・ネームプレートを油性ペンで書くと数年後には綺麗さっぱりと消えてわからくなってしまいます。
バラの品種名を記憶している限りは大丈夫でしょうが、複数株を育てている場合などには品種が不明になる事態にもなりえます。
露地環境は常に紫外線と風雨にさらされていますが、油性ペンはこの両方に弱いため、当初はくっきりと見えるものの1年程度たつ頃から徐々に薄れてきます。私の経験では2年前後で目視が困難になるほど消えることを確認しています。
(※なお、ビニールハウス内では2年経過後もほんの少し薄れはすれど消えるまでには至りません。ビニールハウス内は日差しが強いものの風雨は基本的にはありません。そのようなことから紫外線と風雨が併せて生じる露地環境が特に早く消えやすいのだと考えられます。この点から、仮に室内であれば2年程度で消えることはなさそうです。)
では、次に、どのように消えているかを確認しておきましょう。
油性ペン&露地で1年~2年程度たったタグ類の見え方
おおむね1年~2年程度でこのようになっていきます。むろんあなたの周囲の環境条件により期間は多少前後するでしょうが、それでも3年もつことは少ないのではないかと思われます。
「2年内に消えるようだ。」と認識しておいてください。
購入時に付属しているラベルもやがて消える
以下でご覧いただく写真はある品種のラベルで、露地栽培でタグづけをしたまま約3年程度が経過したものです。
透明フィルムでコーティングされた付属のラベルであっても安心はできません。以下のようになったラベルからはもはや品種名を読み取ることは困難です。
露地で約3年程度たつと品種ラベルもこのように読み取ることが難しくなり、ラベルだけでは品種不明になるリスクがあることを知っておきましょう。
不明になって慌てる前に鉛筆で書いておくのがおススメ
ご覧になったように油性ペンで書かれたタグ類(付属ラベル)は徐々に消えていきます。
そのため、品種が不明になってから慌てることがないように、最初から鉛筆で書いておくのが安全です。油性ペンと比べて鉛筆は紫外線(&風雨)による退色がしづらいので比較的安心できます。鉛筆は2Bなどの濃いめがおススメです。
プラスチック製のタグ類を油性ペンで書かれているあなたは品種が不明になる前に鉛筆で書き足しておくようにしましょう。
タグの表裏に油性ペンと鉛筆とで品種名を併記しておくのが良いかもしれないですね。
日が当たる表側は油性ペン、陰になる裏側は鉛筆で、など。
本稿のまとめ
さて、いかがだったでしょうか。
プラスチック製のタグ・ネームプレートを油性ペンで書いてはいけない理由を紹介してきました。
本稿がより良い暮らしに役立てば幸いです。あなたもバラと暮らす生活をはじめませんか?
写真・記事の無断掲載・転載を禁止します。
バラの管理/Sentence/All photos:花田昇崇