ばらの町・福山市でバラ園づくり|ローズフェスタ店長日誌10回目

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広島県の東部にある福山市はバラの町として知られています。

当記事は、バラの町福山市(広島県)を拠点とするECショップ五感で楽しむ薔薇の専門店 ローズフェスタの取り組みのひとつとして、バラ園(ローズファーム)づくりの実際の様子を紹介しています。

 

皆さん、こんにちは。

ローズフェスタ店長日誌の10回目です。店長日誌もおかげさまで今回で10回を数えることとなりました。本稿を楽しみにご覧くださる読者の皆様がいてくれればこそ続けることのできる内容です。20回、30回と、そしていつか100回を数えるそのときを楽しみに、これからも店長日誌をよろしくお願いします。

今回の店長日誌では、本年度(2016年)から販売を予定しているエディブルローズ(生食用、食用バラ)を生産している当店のバラ園の開墾の様子を、土地の再生にかける店長の想いなどを交えつつお届けします。

 

ある農村の秋景色

ローズファーム付近の早朝の景色。福山(広島県)市内の農村の晩秋。

 

ばらの町・福山市とローズフェスタ

当店は広島県の福山市という場所に所在しています。福山市は広島県の東部にある市町村で、バラを市の花としているバラの町です。

福山市とバラとのつながりは、高度成長を目前に控えた1956年に、福山大空襲からの復興の願いを込めて当時空き地だった現在の「ばら公園」に市民有志が1000株のバラを植栽したのがはじまりです。福山市民を癒し、勇気づけたバラは1985年には市の花に制定されるとともに、バラ公園も次第に整備され、現在では280品種、5500株が植えられているそうです。

ばら公園では例年5月に「福山 ばら祭り」が行われ、様々なイベントや催しを眺めながら春の開花を楽しむことができます。

詳細は第49回福山 ばら祭り2016 オフィシャルサイトへ。

 

また、福山市は本年(2016年)7月には市政100周年を迎えることもあり、ばら公園をはじめとする市内各所には合計で100万本のバラを植栽する施策が数年前より実施されています。

『五感で楽しむ薔薇の専門店 ローズフェスタ』の運営会社であるライトローズ株式会社の成り立ちも、福山市民である店長がこの計画を応援してみようとささやかにバラを植えてみたことがキッカケのひとつでした。ローズフェスタと「100万本のバラ」施策は全くの無関係ではありません。

今では約3000株ほどのバラ苗とローズファームを所有している当店ですが、どのようにしてローズファームづくりをしているのかについて、バラ園への当店の考え方から紹介していきます。

 

イングリッシュローズ「レディ・エマ・ハミルトン」の写真

[紹介]香り高いイングリッシュローズより、「レディ・エマ・ハミルトン」。強いフルーツ香に、薄く上品にのったティーの香りが魅力。

 

再生と共生。目指そう、未来に誇れるバラづくり

かねて土地を探している際には、「山を崩せば簡単に済むよ。重機とユンボですぐ終わるから。」という意見が土建業の知人よりありました。

たしかに、山を崩してバラ園を作るのは、土地が安く、周辺の利害関係人も少ないので作る側には“お手軽作業”で済みます。山砂はバラ栽培に何かと便利なのでメリットも多いでしょう。

けれども、数百年以上の生態系が育まれている山を切り崩す自然破壊をしておきながら、それでいて人を喜ばせ、感動を彩るためのバラを生産するのは何とも言えない違和感を感じ、踏み切れませんでした

それは、孫子(まごこ)の代に胸を張れる仕事といえるだろうか?』

「奇跡のリンゴ」で知られる完全無農薬・無施肥でのリンゴ栽培に世界で初めて成功された木村秋則さんの栽培方法は、自然に寄り添い自然と共生する栽培方法です。

[参考:木村秋則さん公式ページはコチラ。]

山林に茂る樹木の落ち葉や雑草は、風化し幾年が経過していくうちに堆積し豊かな土壌となります。柔らかく豊かな土には有用な微生物とミミズが多く生息し、そのミミズを鳥が捕食する。花の種は鳥に運ばれ山々をめぐり、地域をめぐり、やがてあなたの足元に咲く一輪の花となって行き交う人の心を和ませることでしょう。このような生物の多様性は、破壊することは実にたやすく、再生に要する年月は人間の一生ではあまりに短い。

数百年以上にわたる自然環境の営みを破壊しておきながら「人と環境に優しい無農薬云々のバラ」は謳えません。これからの地方の行く末・将来の在り方そのものにも禍根を残すのではないかと感じています。

我々は未来に誇れるバラ園づくりをしていきたいと考えます。我々のバラ園は20世紀型の乱開発スタイル(=自然破壊)に逆戻りしません。それがローズフェスタのバラ園の基本方針です。特に、福山市でつくるバラ園は地域の再生とともに、それに寄り添って在るべきだと考えています。

福山市のばら公園も、バラを育てる目的で現に使っていたビルをわざわざ破壊して植えたわけではありません。ばら公園のそもそもの経緯、1000本のバラを植えた有志の想いを大切にしたい。そのような想いからバラ農園をつくっていくにあたり、わざわざ山を切り崩すことは考慮の余地がありませんでした。

破壊ではなく再生、共生の歩みを。

 

そこでローズフェスタでは耕作放棄地に着目しました。耕作放棄地は全国で増え続けており、それは福山市も例外ではありません。

自然の恵みの産物である花(バラ)を育てる取り組みは、自然との交流そのものです。破壊と開発の20世紀が過ぎ去り、地球温暖化をはじめとする環境の諸問題を抱える21世紀を生きる我々は、美しい自然の姿を次代に残していくための再生と共生による交流の在り方を模索するべきです。

放棄され幾年が経過して荒廃した農地を再び耕し、再生し、新しい命を芽吹かせて人と花との共生をはかる。

ローズフェスタが思い描く地方の未来は、そんな優しい姿であって欲しいと願っています。

 

農村の風景。黄金の稲穂がまぶしい実りの秋。

ある農村の原風景(福山市)。黄金の稲穂がまぶしい実りの秋。次世代に残していきたい景色。

 

ローズフェスタのバラ園・秘話

耕作放棄地とは?耕作放棄地が全国で増えている理由

耕作放棄地を扱うにあたり、情報収集のために新聞・書籍はもとよりオンライン上の情報、役所の担当者や農業委員の方など、幾人に電話で聞き取り取材をしました。(一部面会での聞き取りも。)

 

[耕作放棄地 まとめ]

  • 耕作放棄地は、耕作をやめた者がみずから放棄する旨を市町村に届け出た場合に市の台帳にそれが記載・記録されて、その土地が「放棄地」と認識される。
  • 耕作者が届け出ていない放棄地は市町村は把握できず、これらは事実上の放棄地となる。(市町村の役人による目視の確認は、人的リソースの問題から実際上行っていないとの話し。)
  • 耕作者と市町村をつなぐ「農業委員」も、広範な地域に「1人」又は「2人程度」しか選任されていないことから地域の実態を把握できていない。(現役農業委員の電話取材より。)
  • 報告の懈怠については法令上の罰則が“一応”定められているが、ここ数十年適用例がない。(よって、平たく言えば、届けなくても何もされない。罰もないし、聞かれることもない。)
  • (なお、余談ながら、放棄地に真砂土等を入れて、例えば駐車場として利用している場合には農地としての課税ではなくなる。このへんの対応は実に早いそうだ。見回り調査自体は少なからずしていると見てよいだろう。)

このようなことから、「面倒だから。」などの理由で行政に届け出ずじまいのケースが少なくなく、こうして行政が把握していない(把握できていない)耕作放棄地が全国各地で増えています。

(以上のまとめは、あくまでもローズフェスタ店長が、当店の仕事を進める上で必要な範囲で調査・取材した限りでの内容です。決して全国的なデータ・統計に基づくサンプルではないことを断っておきます。)

 

地方の山間部では耕作放棄地が増え続けていますが、福山市の場合には平野部が多いため耕地の多くは平地にあり、田んぼが大部分。

(最近では沼隈町や芦田町などが福山市に吸収合併され、近頃は山間部(畑)も増えてきたが。)

そのため市の台帳に登録されてある放棄地の大部分は田んぼです。

(ちなみに、市の台帳には地番と所有者名義の登録はされているが、情報はそれだけで、具体的な現地の写真等はない。実際の場所は、地番を参照しつつ地図を調べ、市内に散在する現地を一つずつ当たっていかなくてはならない。気に入った場合には、地権者の下を訪れて直接交渉となる。怪訝な顔をされたりするのはまだしも、怒鳴り返されたりすることもある。耕作放棄地と新たな耕作者とをつなぐ仕組みはうまくいっているとは言い難いというのが率直な実感。)

色々と悪戦苦闘しつつ放棄地を探している折、市のはずれにある放棄地の所有者から土地をお借りすることができた。

 

ある農村の耕作放棄地の写真。

民家に接する10年以上耕作していない約1反(300坪)の耕作放棄地。写真中央にはしばしばお話しをするお爺さんが写っている。

 

バラ農園(ローズファーム)建設に向けた様子[2014年の開墾]

耕作放棄地でのローズファームづくり。こちらの土地は耕作を辞めて約10年前後とのこと。地表上の見た目ではあまりわからないが、10年ということから、土中の(雑草の)根の具合を確認することからはじめました。

後の写真をご覧いただければご理解いただけるとと思いますが、すごい状態。幼いバラ苗が根をはれない状態だったため、なにはともあれ雑草を制することからはじめた。

(大きく育ったリンゴの木と違い、小さなバラ苗の場合には雑草の太い根はバラの初期成育を著しく困難にする。)

 

耕作放棄地の写真。

10年間耕作していなければさすがに雑草がビッシリ。

 

荒れ放題だった農地にはやはりこういった雑草が多い。

 

耕作放棄地。雑草の深い根。

深く根を張る雑草。左下は私の手。

 

かなり根の深い雑草が茂っていたが、場所柄、耕運機やユンボが使えなった土地のため手作業で根を取り除かなければなりませんでした。ここは完全な袋地で車の通れる公道に接しておらず、通行路となっている農道も耕運機やユンボが通るには道が狭かったので人力によらざるを得なかったのです。

(そもそも耕運機ではこの土地に根を張る地中深い雑草の根を取り除ききることはできなかったと思う。)

要するに、機械では耕作しづらい場所ということ。もしかするとこういった事情が10年間耕作者がいなかった理由の一つかも知れません。

やむを得ないのでスコップ主体で除草していくことにしました。方針を決めたら、あとは「気合」と「勢い」と「やり抜く意思」だけです

 

先ず隗より始めよう

先(ま)ず隗(かい)より始めようとは、中国の春秋戦国時代の故事で、何事かを始めるにあたってはまず自分から最初にその物事に着手しましょうという意味。率先垂範して事に当たることを推奨する故事で、私のこの場合には「背中で語る」といった言葉と同じ意味です。

言葉で号令を発するだけではなかなか人間は動きませんよね。そこで故事に倣い、私、花田(ローズフェスタ店長)自ら率先してスコップをふるうのが当店流です。

 

耕作放棄地。雑草の根が茂る様子。

スコップで地中を掘ってみた様子。

耕作放棄地。雑草の根が繁茂する様子。

スコップで地中を掘ってみた様子。雑草の根がとぐろを巻いているような状況に少し頭が痛くなった瞬間。

 

スコップで雑草の根をとりつつ開墾を進めていく。

 

耕作放棄地。雑草の根が繁茂する様子。

ご覧のとおりの生い茂る雑草の根の様子。太く長い根を切って、それを拾い集める作業がなかなか大変。右上はスタッフの足。

 

スコップですくって天地返しをする。天地返しというのは、スコップ等を土中に入れて、土の表と深い部分を入れ替えること。10年間耕されてこなかった土地なので、土壌殺菌を兼ねて土の深層部分に太陽をあてることを目的にしています。耕地のすべてに天地返しをしつつ雑草の根を切っていく。

 

耕作放棄地。土を天地返しして深層部分に日光をあてる。

天地返しの様子。この塊はスコップで掘り起こした土の塊。塊ひとつごとスコップで掘り起こし、放り投げていっている。

 

この天地返しはとても力のいる作業で、スコップの先にかかる重量は一すくいにつき5~8㎏程度の重量。“隗より始めよ”の故事に則り、ローズフェスタのローズファームづくりの後々の手本とするために、これら写真の天地返しは私が一人ですべて行いました。なかなかの重労働ですが、設立から間もない組織のリーダーとして、スタッフの皆さんに私の理念、ローズフェスタの理念を理解してもらうための必要不可欠な作業です。

最も重労働の天地返しをして土を放り上げることが私の役割。その後の根を取り除く作業がスタッフの役割。なお、根を取り除く作業も足腰に負担のかかる重労働なのは言うまでもありません。いずれの作業も重労働です。

 

耕作放棄地。天地返しの様子。

天地返しの様子。この当時は1日あたり数百㎏~1トン以上の天地返しを、毎日私が一人で行っていた。

 

天地返し当初はこのような状態。

 

耕作放棄地。耕地再生の様子。

写真中央あたりから開墾を開始。

 

このように変わっていき、徐々にバラを植えるに適する耕地へと変貌していった。

 

耕作放棄地。再生の様子。

天地返しをした土の塊を崩して根を取り除き、徐々に耕作に適する状態に近づいてきた。

 

ようやくお借りした土地の3分の1ほどがバラを植えるに適する状態になってきました。縄張りをした写真が以下。

 

まず、イングリッシュローズ(デビットオースチン)を植え付ける

耕作放棄地。その再生の様子。

手作業での開墾開始より2~3週間後、ようやく植え付け可能な状態までにしたある日の日暮れ頃。

 

酸性土壌を中和するための石灰を撒いてから数日後、はやる気持ちを抑えてバラを植え付けることにした。植え付けるバラはデビットオースチンローゼズのイングリッシュローズ。

  • ストロベリー・ヒル
  • シャリファ・アスマ
  • クイーン・オブ・スウェーデン
  • ムンステッド・ウッド
  • レディ・エマ・ハミルトン
  • テス・オブ・ザ・ダーバービルズ
  • グラハム・トーマス
  • アンブリッジローズ

をひとまず植えることにした。

 

イングリッシュローズの植え付け風景

植え付けるバラ苗はデビット・オースティン・ローゼズのイングリッシュローズ

イングリッシュローズの植え付け。植え付け直後の画像。

植え付け直後の画像。左手前は「ストロベリー・ヒル」(ER)の新苗。

イングリッシュローズ「シャリファ・アスマ」の植え付け画像

植え付け直後のシャリファ・アスマ(ER)の新苗。

 

植え付け後、数日と経たずにシャリファ・アスマが開花を迎えた。デビットオースチンローゼズ社の新苗です。株が混み合いすぎてる感がありますが、良い感じ。

ここでは開花させていますが、新苗については、本当は花を咲かせることなく蕾の段階で折り取るのが基本です。(蕾を折り取ることを摘蕾(てきらい)と言います。)

この土地は福山市の平均気温よりおおむね-1~3度の場所にあり、夏でもやや涼しい。イングリッシュローズは日本よりも緯度の高いイギリス生まれなので、日本の夏の暑さに弱い品種が多い。そのため(当店のファームの中では)ここが良い場所のためもってきました。

 

イングリッシュローズ「シャリファ・アスマ」の開花画像

植えつけから間もなくシャリファ・アスマ(ER)が開花した。葉に黒点が生じやすい品種だが樹勢は衰えない。

イングリッシュローズ「シャリファ・アスマ」の開花画像

シャリファ・アスマ(ER)の開花風景。強く香るフルーツのような香りが魅力。

 

他方でこちらはレディ・エマ・ハミルトン。

 

イングリッシュローズ「レディ・エマ・ハミルトン」の植え付け当初の画像

植えつけ直後のレディ・エマ・ハミルトン(ER)の新苗。写真左右などに見える銅色の葉は新梢。銅色の葉が緑へと落ち着いていく。

イングリッシュローズ「レディ・エマ・ハミルトン」の写真

植え付けからまもなくレディ・エマ・ハミルトン(ER)が開花を迎えた。透き通るようなクリアなオレンジ色がまぶしい。

 

開墾はさらに続く

開花した花を横目に、さらに開墾を進めていく。手作業ゆえにゆっくりと、少しずつ。

写真右側は通路用に植え付け場所よりも低くすることにした。

 

耕作放棄地。開墾の様子。

区画整理しつつ更に開墾は続く。写真右側に通路を設けた。

 

次なる課題。ビニールハウス問題

このように少しずつ開墾を進めていき、通路を挟んで左右にバラを植えた後、ついにビニールハウスも建設するに至った。(縦横:6m×14mの小規模ハウス。)

ビニールハウスの組み立てはもちろん手作業。はじめてのビニールハウスの組み立てでしたが、図面通りにやれば大して苦労はありません。

 

少し苦労があったとすれば、土地をお借りするに際して地権者ご本人は賛成だったけれども、ご家族の方が「土地に基礎をうたないように。」「居住用の建物は立てないように。」ということにこだわられて賃貸交渉が当初難航した経緯がありました。

(ここは公道に接した部分が事実上存在しない完全なる袋地で、付近に駐車場に適する土地も全くない、そのため居住用の建物を建てることなどありえない旨を説明したが、「家を建てられたら困る。」「訳の分からない農薬を使われて周囲に被害が発生したら困る。」などとご家族の方に強硬に反対された経緯。反対理由は、結局のところ、「心情的・気持ち」の問題だと認識している。)

そのため、当地を開墾するにあたってはご家族の方に懸念を持たれないよう、安心していただけるように重ねて配慮する必要があった。

 

ビニールハウスは複数の支柱となる鉄パイプを直接地面に打ち込んで固定させていかなければならないのだが、この土地では地中にパイプを打ち込めないという問題が生じた。この点に少し苦労した。図面の規定値通りにパイプを地中に打ち込んでも、土質が柔らかく、パイプが全く固定されなかったのです。

「打ち込んだパイプは人間の力で簡単に傾く。基礎をしなければハウスは建てられない。絶対に。

そんな問題に直面した。周囲にやや暗い雰囲気が漂ったのを記憶しています。

 

基礎ではない基礎をつくる。それが解決策

結論から言えば、基礎の定義に該当せず、しかし基礎として事実上機能するもので代替すればいい。それでこの問題は解決します。暗い雰囲気は一瞬で吹き飛ばしましょう。土建の知識がさほどにはない私が考案したオリジナルの手法なので、本場の方からすると強度的に充分な基礎ではないと非難されるかも知れませんが、家を建てるためのものではありませんから。強風による倒壊リスクや地盤軟弱の問題その他のトラブルからビニールハウスを守ることができればそれで足ります。

なにより、そもそも「基礎」はダメなのです。

 

さて、使用するのは、2個1対で使う同じサイズのコンクリートブロック。コンクリートブロックはどのホームセンターでも1個100円~150円程度で販売されています。サイズは何でもよく、大事なのは穴が開いているタイプであること。ビニールハウスの支柱の合計数×2個で、だいたい200~250個ほど買った記憶があります。

写真を見れば一目瞭然ですが、写真を見なければわからないと思います。

(後日写真を撮って掲載できればと思います。時期は未定ですが。)

 

伝わりづらいと思いますが、簡単に説明しておきます。使用するのは穴が3つ空いているタイプのブロック。

  1. 横にしたブロックの上にもうひとつのブロックを重ね、このブロック同士を外れないようにコンクリートを流し込み完全に連結させる。(3つの穴のうち、左右2か所をコンクリートで完全に埋める。)
  2. 残る中央の1か所に支柱となるパイプを1本入れる。そうすると横にして敷いているブロックがこのパイプの「底」の役割をして、鉄パイプがこれ以上沈まない。この一か所にもコンクリートを流し込み支柱自体がグラグラと動かないように完全に固める。

これで代替物は完成です。

このブロック2個1対のものを基礎的代替物とします。ブロック2個にコンクリート、鉄パイプが加わっているので、この代替物1個あたりの重量はおよそ20㎏~30㎏程度でしょうか。

これを図面にある支柱の数だけ作ります。(支柱が何本だったかは今は記憶にない。)そして図面通りの間隔に距離をとって地中の上に配置していきます。

 

おわかりですね。

この代替物をもって基礎となすわけです。

この代替物はあくまでもそこに置いてあるだけです。(土の表面を、固い層まで掘り起こして平面にならし、その上に“置いてある”。多少誤差はでるが、そこは調整する。)しかしながら、1つ25㎏前後として、それが合計で125個程度あるわけです。6m×14mのビニールハウスを地に押さえつける重量としては充分なものです。支柱も相互に支えあい、おさえあっているので重量以上の強さを発揮することでしょう。

現在までどんな台風・強風だろうとビクともしていません。また、地震にも弱くないはずです。

こうして、弱い地盤の上に基礎をすることなく強固なビニールハウスが完成しました

 

ローズフェスタのバラ園(のひとつ)が完成

耕作放棄地の開墾も完成した。バラ苗、イングリッシュローズのグラハムトーマスが咲き誇っている。

2015年春の開花期の様子。小さく見えるが縦横:6m×14mとほどよい広さのビニールハウスも完成した。手前には最も有名なイングリッシュローズのグラハムトーマスが咲き誇っている。

 

これまでご覧いただいてきた通り、これらはすべて人の手で行ってきました。2014年の10月から年明けにかけての2~3か月間の作業で、機械は一切入っておらず、累計5人でこのすべてを行った。(2人は臨時で、主として行ったのは私を含む3人。)

人の手だけでこのようにやれるということの証明になったのが私としては喜ばしいと思っています。山を切り崩し自然破壊をする必要など最初からないのです。

 

農地を再生し、コミュニティに活気を。そして地域に活力を

本稿は長文となりました。そろそろ終わりに向けたお話しをしたいと思います。

花を見て悪い気持ちになる方などいらっしゃいません。贈られた花が届けるのは、人から人への笑顔です。

我々がバラを育てていると付近の方や通りすがりの方が自然と集まってきてくれます。花、特にバラの力は尚更に強いということを日々実感します。

「ここバラ植えてるの?見せてもらっていいですか?」という方がご訪問くださるのを私はいつもとても嬉しく思っています。訪れてくれる方はとても良い笑顔を私に届けてくれるからです。

 

私はここに地域再生のキッカケがあるのではないかと日々感じています。

耕作放棄地とバラの結びつきは決して足し算ではなく、掛け算として、あるいはそれ以上の影響力で地域に広がると確信しています。耕作放棄地をバラ園として再生する試みは、様々な点で大きな困難が伴うのは事実です。

しかし、人を心から動かせるのは笑顔であり、笑い声だと思うのです。神話の時代、岩戸に籠った天照大神(アマテラスオオミカミ)を現世に連れ戻したのも、力や権力ではなく、笑顔や笑い声でしたから。

 

笑顔をもたらす試み、荒れた耕作放棄地から再生したバラ園は地域を再生する力があると信じます。農地を再生し、笑顔が生まれるコミュニティーを、そして地域へ活力を。

ローズフェスタはこのような未来に向けて進みたいと思います。

当店のエディブルローズ(食用バラ)では未来に向けた想いをもお届けしたいと思っています。

 

最後に。新たな土地再生の試み。ローズフェスタ2016年の挑戦

最後に、2016年の試みを紹介します。

1つ目の放棄地です。

 

10年来の耕作放棄地。これから開墾を進めていく。

かつて水田だったが現在まで10数年耕作放棄地だったこの土地をお借りした。ご覧のように水田に囲まれ、特に直接的に境を接する左側隣地とは堺にひびが入り激しく水漏れがあるとの話し。「この土地にはレンコンを植えればいいんじゃないの?」との声も。バラ園としての再生には様々な苦難が予想される。

 

次に、2つ目の放棄地です。

 

耕作放棄地の写真。

民家に接する耕作放棄地。元々は畑だったそうだ。200坪程度。田んぼと異なり水はけの点は問題ないが、土質は調査しないといけない。耕作できるか現在検討中の土地だ。

 

これらが現在着手している土地、そして検討している土地の写真です。色々と問題がありますが、まあ、大丈夫だと思っています。私は案外と楽観的です。

先を見据えつつ、必要な対策はその都度考えて、適宜講じていきたいと思います。

 

これらの土地で生産したバラについてもエディブルローズ(食用バラ)として販売予定です。ローズフェスタが販売する未来に誇れるバラ、エディブルローズにご期待ください。

今回も長時間お付き合いくださり、誠にありがとうございました。

 

写真・記事の無断転載を禁止します。

Sentence/All photos:花田昇崇

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バラに包まれる暮らしの提案。『五感で楽しむ薔薇の専門店 ローズフェスタ』でバラ体験

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