美しさとかよわさに包まれたバラ[ミミエデン]の栽培実感

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ミニチュアのバラ「ミミエデン」開花初期の写真。

こんにちは。

五感で楽しむ薔薇の専門店 ローズフェスタ 店長の花田です。

遥か昔から多くの人を魅了してきたバラは、幾百年にわたる品種改良の歴史があります。今やバラの品種群は累計で数万を数えるほどになっており、また、さらに毎年数多くの新品種が次々と発表されていることから、個々の品種について「このバラの特徴は?育てやすさはどうなのか?」という率直な栽培実感を情報として得る機会は案外多くないのではないかと思います。

読者の方に品種を選ぶ際の一資料としてもらう意図で、当店で実際に栽培している品種について、その魅力や特徴、さらにウイークポイントなどを“率直に”書き述べる「品種の紹介のための記事」をシリーズとして書いていくことにしました。

第一弾は、「ミミ・エデン」

当店ローズフェスタの独断と偏見による考察・紹介となりますが、読者の方がご自身のバラを見つけられるキッカケとなれば嬉しく思います。

 

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“ その美しさ、折り紙つき。そのかよわさも、折り紙つき。 ”

バラ「ミミ・エデン(Mimi Eden)」の写真。

バラ「ミミ・エデン」。写真はいずれも当店(ECショップ 五感で楽しむ薔薇の専門店 ローズフェスタ)が管理するローズファームで撮影。

 

[品種データ]

  •  品種名:ミミ・エデン(Mimi Eden)
  •  分類:ミニフローラ
  •  開花サイクル:四季咲き
  •  花径:5㎝
  •  香り:微香(※私の栽培実感では、ほぼ無香)
  •  樹形、樹高:横張り.1.0×1.2m
  •  作出: フランス。メイアン。2002年

 

長所・見どころ

当店では鉢で育てており、10鉢ほど栽培しています。扱いはじめる前から「うどん粉病に弱い」といった話を聞いていましたので、テストの意味で10鉢からはじめてみました。

絶妙な色合いが魅力の品種ですからとてもワクワクしながら栽培をスタートしました。ウィークポイントは耐病性ですが、それは後述します。

ミミ・エデンは咲き進むにつれて以下のように変化していきます。日々変化していく様子を眺めるのがとても楽しいですね。

 

やがて開花を迎える:開きはじめ

ミニチュアのバラ「ミミエデン」。開き始める頃の写真。

 

開花初期:果実のようなみずみずしさ

バラ「ミミ・エデン(Mimi Eden)」の写真。

ミミ・エデン 開花初期

開花初期には、中心部分がピンク、外側がホワイト。

初期のミミエデンはフルーツのような、ちょっぴりおいしそうな感じ。

ご覧のように、枝の先が数輪の房になって咲く。

 

開花中期:中心部のピンクが外縁に向けて拡大。フルーツが熟れていくようなイメージ

バラ「ミミ・エデン(Mimi Eden)」の写真です。

ミミ・エデン 開花中期

 

ミニチュアのバラ「ミミエデン」。花開いた頃の写真。

 

初期の頃と比べて、全体的にピンクの色合へとなっていきます。

フルーツが熟していくように次第にピンクが広がる様子を毎日眺めていると、ミミ・エデンへの愛着が強くなります。時間の経過とともに変化していく花色。単色のままではないから眺めていて飽きのこない美しさがありますね。

 

開花後期:全体的にピンク色に染まる

バラ「ミミ・エデン(Mimi Eden)」の写真です。

ミミ・エデン 開花後期

 

中心より広がってきたピンク部分はさらに拡大し、やがて花全体が一色に染まっていきます。花もちがとても良く、だいたい1週間~10日ほどの長い期間その姿を楽しむことができます。(※時期により前後します。)

 

ミニチュアのバラ「ミミエデン」開花終盤の頃の写真。

全体がピンク一色に染まっていく。

 

この品種の長所は、ご覧のような美しい花色の変化と花もちの良さ、この2点

バラのもつ魅力が充分にあり、人気品種であるのも頷けます。

 

バラ「ミミ・エデン(Mimi Eden)」の写真

バラ「ミミ・エデン」 ひと枝から数輪が房になってたわわに咲きます。多花性です。

 

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短所・綺麗なバラには棘がある

ここからはウィークポイントについて扱います。

美しいバラには棘(短所・ウィークポイント)のある場合が多いですが、ミミ・エデンも例外ではありません。

この品種の棘は、

  •  ミニバラ扱いの品種なのに、スペース(場所)を多くとる。
  •  耐病性(うどんこ病の弱さ)に大きく問題がある。

の2点が私の栽培実感としては短所でした。

以下、順にみていきます。

 

短所1 : スペースを多くとりすぎる。

バラを鉢で栽培する場合について特に気になる点ですが、確保しなければいけないスペース(場所)の問題は、品種を選ぶ上でとても重要なファクターです。単純に、一坪あたり2鉢置けるか3鉢置けるか、はたまた4鉢、5鉢・・・の問題。

バラを鉢で楽しまれる方であれば、限られたスペースでなるべく多くの品種を育てたいと思われる方が多かろうと思いますので、このスペースの問題は重要です。

ミミ・エデンは分類上ミニバラとして扱われるのですが、品種データで記載した通り、その樹高や樹形は一般的なミニバラのそれと比べれば大きめです。一般的なハイブリットティーやシュラブ並みに成長します。

さらに左右の横方向に枝を伸ばす横張りの性質があるため、育ってくると一坪にミミ・エデンの鉢を1鉢しか置けない状態になりがちです。スペースを多くとる品種。これは私の感覚では短所ですね。

 

もっとも、見方を変えれば長所にもなり得ます。

  •  バラを複数育てるのは大変だから1鉢だけ育てたい
  •  でも、違う花色も見たい
  •  一点豪華主義がいい
  •  薬剤散布に抵抗がない

などのニーズや考えを持たれている方には、色の変化があり、多花性で数多くの花がたわわに咲くミミ・エデンのこの特徴は、短所ではなく長所でしょう。

 

短所2 : うどんこ病に弱すぎることがミミ・エデン最大の特徴

誰が言ったか「うどん粉病の女王」。そのように揶揄されるほどうどんこ病に弱いのがウィークポイント。噂では聞いていましたが、まさしく噂通りでした。

数多くあるバラの品種のなかで、近年作出されたもののうち比較的名の知れた品種では、トップクラスのうどんこ病の弱さのような気がします。春頃はまだ減農薬(無農薬)でもなんとか大丈夫なのですが、真夏を挟んだ前後、特に初秋以降は酷い有様になります。

率直に、減農薬栽培、殊に無農薬栽培は、まず、ムリでしょう。ニームオイルや米ぬかを撒く程度でなんとかなるものではありません。枯れるまでには至らないものの、粉まみれでとても鑑賞にたえる状態ではありませんし、真っ白な膜に覆われたつぼみからは花も開きません。

風のそよぎに伴ってうどん粉病菌の胞子が飛び交う様はあまりに不衛生です。

うどんこ病が厄介な点は、菌が風に流されて空気感染することにあります。ミミ・エデンが一株あると、これが感染源となって他のバラにうどんこ病が感染していくため放置はできません。やはり、定期的な薬剤散布が不可欠です。その回数も多くなりがちです。感染速度も速いので、春や秋の成長期には1週間に1度以上、予防薬の散布を推奨します。

2週間に1度ペースでの散布間隔なら、あちこちで発症していると思います。この場合には治療薬も加えてください。

 

※以下の記事ではうどんこ病の初期症状に効く無農薬手法を紹介しています。発生初期に繰り返し散布することで蔓延状態になることを抑制します。有機・無農薬での防除方法なのでご家庭でも安心して行っていただける手法です。

⇒ 食酢のききめ|うどんこ病・ハダニ・窒素過多の解消に効能|有機・無農薬で育てるバラ栽培―2―

 

なお、黒星病にも強くありません

 

バラの品種ミミエデン。春を迎えて芽吹いたばかりの葉の画像。

ミミエデン。春を迎えて芽吹いたばかりの新葉。薬剤散布を怠るとあっという間にうどん粉病に罹る。

 

まとめ―薬剤散布と手間が不可欠。上級者向けの品種。

畢竟(=つまり)、この品種は薬剤の知識が当然のようにあり、日々の手間を惜しまずにバラと向き合える時間的にも余裕のある栽培の上級者向けの品種と言って差し支えなかろうと思います率直に言えばバラ栽培の入門段階の方に気楽におススメできる品種ではありません

強いてミミ・エデンをキャッチコピー化すれば、

“ その美しさ、折り紙つき。そのかよわさ、折り紙つき ”

といったところでしょうか。

上級者向けの品種であり栽培技術に自信のある方用の品種です。

 

[ミミ・エデンをおススメできる方]

  • 既に数年間のバラ栽培経験のある方
  • 日ごろからバラの状態をチェックできる方
  • 薬剤の知識が一通りある方
  • 肥料の知識が一通りある方

など、上記2項目以上当てはまる方

 

 

本稿のまとめ

さて、いかがだったでしょうか?

ここまで読まれた方は、おそらく「ミミ・エデンやめとこう。」と思われた方が大半なのではないかと思います。「楽しい~!」ということよりも「大変だ!」ということを主に書いたと思います。ですが、これがミミ・エデン栽培の現実であり、私の率直な実感でした。

※こちらの記事では様々な外的環境や趣味嗜好の異なるバラ入門者の方が最初の1鉢を選ぶ手引きとなります。

バラ初心者の品種の選び方。あなたに最適なバラを探す4基準

本稿は栽培をはじめてみて、「こんなに大変だとは思わなかった!」という方の手助けになるようにとの意図で記事を執筆しました。

最後に、手間暇をかけた分だけより一層愛おしく感じるようになることは間違いなく、それもまたバラを育てる楽しみであることを付け加えておきたいと思います。あなたもバラと一緒に暮らす生活をはじめませんか?

 

写真・記事の無断掲載・転載を禁止します。

Sentence/All photos:花田昇崇

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